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駅前居酒屋への旅
 
第1回
 
写真1
 
写真2
 
 
ショップデータ
中央酒場

東京都杉並区上荻1-5-6

電話 03-3398-7697

営業 16時〜23時

定休日 日曜

メニュー

生ビール(400円)
ホッピー(320円)

ウィスキー水割り(400円)
レモンサワー(400円)
いかみみ刺身(170円)

いかみみ焼き(170円)

珍味わたあえ(170円)
しめさば(220円)
もつ煮込み(170円)
いか大根(170円)
ほたて一串(200円)

 

その他多数

 
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絞ったばかり〜の〜♪
夕陽の赤が〜♪
  今回、荻窪で〜す。荻窪のテーマソングがなぜ拓郎なの? と疑問に感じるかも知れないけれども、荻窪の北口には、その名も「落陽」というライブの店があるんだよね。西荻在住のアコースティックギターの巨匠、石川鷹彦氏も、時にぶらっと訪れる名店。店に置いてあるギター片手に、舞台にも上がれまっせ。にしても拓郎、大丈夫でしょうか? 清志郎みたいに、がんから復活したと思ったら……ではねえ。は〜あ。
 てなことはともかく、荻窪駅前の大衆酒場といえば何といっても「鳥もと」だ。「落陽」のある北口を出て、すぐ右手の焼き鳥屋。立ち飲み席もある店は昭和27年創業で、井伏鱒二にも愛されたという由緒を持つ。建物は、ドアのない屋台風で、かつてのマーケットの面影を残す貴重な建物である。その昔、この間口に店が8軒も並んでいたという。
 ところが、この「鳥もと」、もうすぐ取り壊されることが決まっている。一時は6月末とされていたが、予定が延びて、どうやら9月半ばまでは営業を続けられるようだ。「鳥もと」の店自体は、近くに移転(上荻1−4ー3)して再度、開業する予定だが、いまのような風情は、たぶん再現できないだろう。吉祥寺の「いせや」が改築後に妙にシラけた店になってしまったように、建物全体に染み込んだトポスというのは、結構デリケートなものである。昔ながらの店に愛着がある向きは、いまのうちに再訪して、その風情を胸に刻んで欲しい。
 で、今回の本題に移る。だって、そもそも「鳥もと」では、ホッピーは置いてないんだもんね。

 

中央酒場

 

 荻窪駅北口で、ホッピーを安く飲める店といったら、もうここ「やき屋」しかありません! 某サイトの推奨で、この店を初めて訪ねた時には、自分の不明を深く恥じたものだ。なぜというのに、筆者は、20年ほど前に、荻窪駅北口から徒歩5分ほどのマンションに住んでいた。それなのに、これほどコストパフォーマンスに優れた店を知らなかったとは!
 ところが今回、店の女将さんに聞いてみて、驚いた。軽く数十年は営業していそうな風情の店は、開店からまだ10年目。駅南口にある「やき屋」とは、いわば姉妹店だという。中野「やき屋」の大将と、荻窪「やき屋」の女将さんは、実はご夫婦だったのだ。しかも、中野「やき屋」のほうが新しく、今年9年目なんだとか。これにも驚きました。

――中野の「やき屋」もそんなに新しいとはなあ。風格あるものね。

 「お店やってると、何かそういう空気が出てくるのよねえ。お客さんと、店やってる人との間でさ」と女将さん。

――ここのイカのメニュー、すごいですよね。いかみみの刺身なんて、ほかでは見たことないよ。


 「八戸に主人の知りあいがいて、良いイカを、安く送ってくれるの。だから、イカを特徴にすると、面白いと思ってさ。しめさばも、新鮮で評判がよくて、ここでしか食べられないってお客さん、たくさんいるんだよ」
「立ち飲みの店は、10年前はあまりなかったけれども、新橋で30年も前からやってる店に行って、研究したんだ」
 

 とひとしきり、メニューや店の成り立ちについて話をしながら、ホッピーをぐびり、ぐびり。氷入りながらも、セットで320円という安さが素晴らしい。ナカを注文すると女将さんが入口脇で焼酎を注ぎ足してくれるが、その時に、氷の量をリクエスト可能だ。ちなみに、筆者は、この女将さんの無愛想なところも大好き。妙に愛想がよくて、仕事の遅いスタッフは願い下げだ。
 噂のイカのメニューは、ずらり10種類もあり、1品170円なり。いか刺身、いかみみ刺身、いかみみ焼、いかげそ焼、げそ揚げ、げそわさ、いかなんこつ焼、珍味わたあえ、自家製塩辛、いか納豆と並べば、青森県あたりの出身者なら、嬉しくて泣けてくるのでは。で、しめさば220円が「これちょっと高いなあ」なんて思えてくるから不思議。この値段、税込なんですよ。
 狭い店なので、長居は禁物。2人で1500円ほど飲んで、今日は退散だ。聞けば、この店、居抜きでスタートして、あまり手を加えていないとか。納得、納得。戦後のマーケットの風情は、こういう店にこそ残っていくのかも知れない。

 

忠孝
 
バックナンバー
第1回  横須賀ホッピー編 〜中央酒場〜 〜忠孝〜
第2回  昭和残響、蒲田編 〜鳥万〜
第3回  荻窪いかみみ編 〜やき屋〜
第4回  錦糸町・馬レバ刺編 〜馬力〜