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第二回
 
プロフィール

山本重雄(やまもと・しげお):

岐阜県生まれ。高卒後、海上自衛隊に入隊し、隊員の食事を作る仕事に就く。3年満期で除隊し、飲食業界で1億円稼ぐ夢を描いて、数年間、居酒屋で修行。1981年、独立して新栄に第1号店「やきとり・串かつやまちゃん」を創業。老舗居酒屋「風来坊」の手羽先を参考に、独自のピリ辛手羽先を考案し、大ヒット。店は、デビュー直後のBOOWY(ボウイ)を始め、名古屋を訪れたミュージシャン、芸能人が頻繁に出入り、熊本、広島、札幌など各地に出店し、全国に58店舗を展開している。する大繁盛店に。04年に新大久保店をオープンし、東京進出。現在は、熊本、広島、札幌など各地に出店し、全国に58店舗を展開している。

 

ホッピーミ〜ナ:

本名は石渡美奈(いしわたり・みな)。ホッピービバレッジの取締役副社長にして、空飛ぶ看板娘。1990年に立教大学卒業後、大手食品メーカーに入社。93年に退社後、広告代理店でのアルバイトを経て、祖父が創業したホッピービバレッジに入社。広報宣伝を担当し、ブログが人気を博すなど、ホッピーブームに貢献している。

 
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ミ〜ナ:

お邪魔しま〜す! 日本の飲食業を支える元気なオヤジさんを訪ねて、ためになる「一喝!」をもらおうという連載企画。今回の舞台は池袋で〜す! 名古屋発の名物「幻の手羽先」のお店として大人気で、いまや東京にも18店舗を展開する「世界の山ちゃん」。その南池袋3丁目店にお邪魔しました。私が、「世界の山ちゃん」に初めて出会ったのは、名古屋の町。OL時代の上司が、名古屋で、夜にご飯に連れて行ってくれたんですね。その時に、「世界の山ちゃん」の看板を見て、もう絶対忘れられない印象を受けました。で、元上司が連れていってくれたお店も、栄駅近くの「世界の山ちゃん」女子大店だったんです。

 

山本:

初めての「幻の手羽先」、どうでした?

 

ミ〜ナ:

おいしかった! これは病みつきになるなあと思いましたね。周りを見回すと、地元の人の食べ方がまたスゴイ! こう山盛りにして、ガンガン食べちゃうんですね。手羽先がピリ辛だから、飲むほうもどんどん進む。それを見た時から、こんなに流行っている店に、ホッピーが入ったらいいなあと思っていたんです。

 

山本:

私は、ホッピー、ずっと以前から知ってましたよ。もう30年も前に名古屋のサウナに行ったら、そこにホッピーという飲み物があったんです。これは何だろうと思って、飲んでみたらけっこうおいしいので、その後もサウナに行くたびに飲んでました。でも、そのサウナでは、ホッピーは最初からジャッキに入った状態で出てくるので、ホッピーの瓶自体は、長いこと見たことがなかったんです。

 

ミ〜ナ:

私が「世界の山ちゃん」に出会ってからすぐに、社長のご意向で、お取引をいただくようになりました。そのご挨拶に、名古屋の本社にうかがって、社長に初めてお会いしましたね。その時は、社長をモデルにした「世界の山ちゃん」のキャラクター「鳥男」を、勝手にホッピーのラベルに入れて、持参させていただきました。

 

山本:

あれ以来、うちで出すホッピーは、「鳥男」入りになったんですよね(笑)。私は、30年前よりは少し勉強していましたから、関東に進出するなら、ホッピーをメニューに入れなければと思っていました。だから、初めて東京に進出した店に、ホッピーを入れたんです。

 

ミ〜ナ:

以後は、ホッピーをたくさん売っていただいて、ありがとうございます! 私、山本社長はネーミングの天才だと思うんですよ。そももそ「世界の山ちゃん」という店のネーミングがスゴイ! どうしてこんなネーミングが生まれたんですか?

 

山本:

もともと1号店から、店の名前は「山ちゃん」だったんです。私の山本という名前からとって、山ちゃんですね。ある時、店のアルバイトの子が、お客様からの電話をとる時に、冗談で「はい、世界の山ちゃんです」とか「宇宙の山ちゃんです」とか言ってましてね。それを聞いて、ピンときたんです。面白いじゃないか! それで、住吉に移った2号店の時から、店名を「世界の山ちゃん」にしました。

 

ミ〜ナ:

「幻の手羽先」は?

 

山本:

これも人が言うのを聞いて、ピンと来たんです。ある時、うちの手羽先を食べたお客様がおっしゃいました。「山ちゃん、これは幻の手羽先だよ」って。それを聞いて、面白いと。私は、昔から、人の意見を素直に聞くのが、得意だったんですよ(笑)。手羽先を出し始めたのは1号店からです。私が最初に修行に入った店が、手羽先で有名な「風来坊」という店のお隣にあった。だから、独立して店を出す前から、手羽先の唐揚げについては、いろいろ研究していました。

 

ミ〜ナ:

でも「風来坊」の手羽先は甘辛ですよね。「幻の手羽先」はピリ辛で、全然違う?

 

山本:

私は、調理の職人ではなかったので、「風来坊」の味を研究はしたものの、その味をうまく分析して、再現できなかったんです。だから勝手に、自分なりのタレを工夫することにしました。いろいろ味見した末に、あるメーカーの胡椒を選んだ。それがピリ辛だったんですね。形にしても、「風来坊」は手羽先の先のほうを切って、ハーフカットにするじゃないですか。あれって、仕込みの時に、カットするんです。それを見て、私は面倒くさいなあと思った。面倒くさいからカットするのをやめたので、「幻の手羽先」はブーメランみたいな形になったわけですよ。当時から、「風来坊」を真似して、いろんな店が手羽先の唐揚げを出していましたが、カットしなかったのは私のところだけでした。面倒くさかっただけなんだけど(笑)、差別化ができた。また、「風来坊」の手羽先には胡麻が振ってありますが、私のところでは、それも面倒で、振らなかった。当初は、何度もお客様から聞かれましたね。どうして胡麻を振ってないんだ? 「うちは胡麻ではゴマかしません」とか答えて、しっかり、ゴマかしましたが(笑)。

 

ミ〜ナ:

最近のネーミングで、私が大好きなのは「幹部のレレレ」です。幹部の方が、お部屋の掃除を中心とした環境整備をする時間を「幹部のレレレ」と言うんですよね。レレレって、赤塚不二夫さんの作ったお掃除キャラの「レレレのおじさん」から来ていて、すっごくわかりやすい。それと、最近できた「世界トレーニングセンター」というネーミングも傑作ですね。

 

山本:

あれは、ビルを一棟借りしたのを機にして、そのビルの1階に、社員、アルバイトの研修所を作ろうと思ったんです。現場では、忙しいから、新しいアルバイトに仕事を教える時間が、なかなか作れない。そこで、研修店舗を作ろうと思ったわけですね。そのネーミングをどうするか? みんなに意見を聞いたら、ある社員が「吉野家の研修施設はトレーニングセンターと呼ばれている」と発言したんです。そうか。じゃあ、世界の山ちゃんのトレーニングセンターだから「世界トレーニングセンター」だと、私が決めました。

 

ミ〜ナ:

面白いなあ。ネーミングって、大事ですよね。

 

山本:

繁盛の秘訣の1つはネーミングだと思いますよ。私は、それが結構、得意だった。「幻の手羽先」のほか、メニューのネーミングも、いろいろ工夫しています。ネーミングって、組み合わせなんですよ。自分だけで考えずに、人の意見をあれこれ聞いて、組み合わせてみる。あとは真似することです。私が作ったキャッチフレーズで、いまも一番好きなのは「今夜も幻の手羽先が呼んでいる」というやつ。これは映画『八墓村』のキャッチフレーズのパクリです(笑)。

 

ミ〜ナ:

真似というか、パロディなんですよね。私は社長に会うと必ず、いまは何を考えていらっしゃるのか、次に何を企画してらっしゃるのかを聞くことにしています。最後に、社長、次は何を?

 

山本:

「世界トレーニングセンター」のあるビル「夢目的施設本丸」では、空いたフロアを改装、整備して会場を作り、社員向けの勉強会、講演会などを開催してきました。今度は、そのビル内にある畳敷きの武道場で、落語会を企画しています。最初の会では、私も、落語家としてデビューするんですよ。

 

ミ〜ナ:

ええ〜! いまお稽古されてるんですか?

 

山本:

手羽先がらみで、噺の原稿を書いています。

 

ミ〜ナ:

スゴ〜イ! 私、そのデビュー戦には絶対行きます! 呼んでくださいね。

 

 
バックナンバー
第1回: 

「話題の店に行ったら、アラさがしはダメ!自分の店の参考になる、良いところだけをつかんでこい!」〜駒八 八百坂仁オヤジさん〜

第2回: 「お客さんを楽しませるよりも、まずはあなたたちが楽しめ!あなたたちが鏡になって、お客さんも楽しめる!」〜ティーケーエスグループ 神里隆オヤジさん〜

第3回:

「繁盛の秘訣はネーミング!よい発想は、真似(パロディ)や組み合わせから生まれる!」〜世界の山ちゃん 山本重雄オヤジさん〜

第4回: 「一番大事なのは筋を通すってことさ。結果的に儲けに走っちゃダメだってことだよ。」〜埼玉屋 小熊秀雄オヤジさん〜
第5回: 「ビールに氷を入れて飲みますか? それと同じで、せっかくおいしい飲み物を、薄めてどうするんだってことですよ。」〜尻臼 鈴木敏雄オヤジさん〜